身なりは人を表す

2023.07.14

家具メーカーから名入の作業着をいただいた。性能を求めたジャンパーなのでポケットの位置や大きさなどとても便利で普段着で着ている。このジャンパーを着て現場に行くと、現場で働く家具屋のオヤジに間違われる様で、親近感を感じてもらえたり、上からの目線を感じたりと、人となりが垣間みえて面白い。と、のんきなことを言っているが、服装くらいで職人さんに間違われるとは、デザイナーとしてのオーラが出ていないんだなと、がっかりもする。

 服装とともに「車」も人を表す。家具メーカーの社長がのる車はセンスも表われ、製品のセンスとも繋がるので気をつけた方がいい。国産車は真面目だけどセンスはイマイチ。でもハイエースは信頼度抜群。欧米大衆車は堅実でセンスよし。ジープ類は個性的。中古の渋い車などはかなり好印象。そしてベンツは…。という感じで、製品とともに車をみるとそのメーカーの資質が分かる。デザイナーとしてプロダクト的に車を見るとポルシェが素晴らしいが、ポルシェなんかに乗っていると嫌みに感じるし、そんなお金もない。何はともあれ車も道具も人を表すので、工務店の皆さんも気をつけてくださいね!

新建ハウジングプラスワン2018年4月号
連載「家+具|12」小泉誠

江戸時代の野良着も、見る人によって価値が変わる(撮影:村角 創一)