素と白 2024.03.14 日本では元来、色をつけていないものを「素|shiro」と呼び、その後、色のない色を「白|shiro」と表しました。「白」とは、潔白、白無垢、余白と、清く汚れのないという意味があり、紙や布も「白」にな … View More
「坐る」と「座る」 2024.02.14 「椅子」とは、道具が生まれた後から付いた名前で、いわゆる名詞。常々「動詞でデザインをするべきだ!」と言いふらしているので、「すわる」という動詞から道具の形を考えてきた。この「すわる」は元々「坐る」で … View More
自然の形 2024.01.14 建築とは自然の中に人工物を建てる仕事なので、その関係に責任を持たなくてはいけない。幾度か訪れた桂離宮では、人工物を作っているという強い自覚を感じ、建物と自然の境界に必要以上に手数をかけている。そんな … View More
誠実な素材 2023.12.14 「誠実」という言葉を声に出せば出すほど不誠実に感じる。それも、デザイナーや工務店という、元々うさん臭いと思われている立場で言う訳ですから、なおさら怪しい。そんな中、大工が家具をつくる活動「大工の手」 … View More
壊して試す 2023.11.14 建築の設計では、構造計算をすることで建物を建てる前に強さの確認が出来る。椅子の場合はどうかというと、それぞれ構造形態が違うため壊してみないと分からない。つまり破壊検査をして、どの程度耐えられるかを確 … View More
途中が大事 2023.10.14 旭川の家具メーカーと関わり3年が経つ。通常、家具メーカーとデザイナーが出会うと製品を作ることが目的になるが、ここでは製品を作る前の「つくり続けたい気持ち」を育む活動を続けている。今年の活動は「自分た … View More
感覚の定規 2023.09.14 古家を改装している「こいずみ道具店」に、建築家や工務店らしい人が来ると、こそこそとメジャーを取り出し至る所の寸法を計っている。かくいう僕もデザイナーという仕事を目指すために「計る」という行為を学生時 … View More
民藝のことば 2023.08.14 「これって、民藝っぽいね」なんて言葉を耳にする。かくゆう僕自身も若い頃には「民藝はダサい」と思い込んでいたが、デザインを生業にして地域を巡り人の技や心意気に触れて、あらためて民藝を知ると、民藝運動の … View More
身なりは人を表す 2023.07.14 家具メーカーから名入の作業着をいただいた。性能を求めたジャンパーなのでポケットの位置や大きさなどとても便利で普段着で着ている。このジャンパーを着て現場に行くと、現場で働く家具屋のオヤジに間違われる様 … View More
誰のためのデザイン? 2023.06.14 もともと道具は、身近な人のために「使う道具」としてつくられたが、400年程前に産地形成されてからは「売るための道具」としての役目も担ってきた。その頃から使い手との距離が生じ、顔を合わす事もできなくな … View More
「動詞」で場をつくる 2023.05.15 わざわ座セイコーハウジング山田工務店徳島近代美術館大工の手 家具屋さんの売場では「椅子」「机」「テーブル」「箪笥」など、アイテムごとに編集して家具が分かりやすく売られている。そのため家具メーカーの商品づくりも、家具の名前のついたアイテムを開発し続けている。本 … View More
仁義なき商品 2023.04.16 短歌の本歌取り、工芸の写し、琳派など、日本では過去の表現を引用する手法が行われてきた。これは先人の表現を敬い、その力を礎に新たな表現を生み「過去+今=文化」となる歴史や進化を育む尊い手法。ところが近 … View More